2018年3月7日
Avast
セキュリティソフトのベンダーであるAvastは本日、ユーザのオンラインの身元情報やプライバシーを保護する製品「Avast AntiTrack Premium」を発表しました。本製品は広告追跡をブロックし、ユーザは自らのデジタルの痕跡を隠し、閲覧履歴を消去することができます。
Avast AntiTrack Premiumの主な機能
- 追跡の阻止:Avast AntiTrackは、広告企業による追跡を即座にブロックし、追跡元に関する情報を表示します。
- オンライン・プロフィールの偽装:PCの構成やブラウザの設定はユーザによって異なり、ウェブサイトを閲覧する際、デジタルの痕跡が残ります。この情報をもとにウェブサイトは、大量の訪問者の中からユーザを容易に特定することができてしまいます。Avast AntiTrack Premiumは、ユーザのデジタルの痕跡を偽装することで、身元情報を隠し、広告企業によるプロフィールの作成を阻止します。
- 閲覧履歴の消去:ユーザが訪問したウェブサイトの履歴はすべてブラウザ内に保存されており、誰でも見ることができます。Avast AntiTrack Premiumは、履歴やCookieなどの閲覧データを1クリックで消去することができるため、ユーザのプライバシーが保護されます。ブラウザの種類に関わらず、スケジュールを設定することで、定期的そして自動的に履歴を消去することが可能です。
- プライバシー状況を一目で確認:Avast AntiTrack Premiumは、ユーザのプライバシーの全体像を点数で提示するので、自分のプライバシーがどれほど保護されているか確認することができます。さらに、追跡やデータの収集など、製品が阻止した脅威の一覧や、ブラウザに隠れている追跡用Cookieの数も確認することができます。
- 普段通りの閲覧:広告ブロッカーには、ウェブサイトのレイアウトを変えてしまうものや、広告ブロッカー対策の警告により、ウェブサイトが閲覧できなくなってしまうものなどが存在します。Avast AntiTrack Premiumは、広告をブロックする製品ではないため、ウェブサイトのレイアウトを崩すことはありません。本製品は追跡をブロックするものであり、ページの表示がおかしくなることや、「本ページを表示するには、広告ブロッカーを無効にしてください」などという煩わしいメッセージが表示されることもなく、普段通りの閲覧が可能です。
フランスのリール大学とレンヌ大学が実施した調査*によると、約90%のブラウザは、デジタル指紋によって特定可能であるとしています。ユーザの追跡目的で使用される技術の多様化と高度化に伴い、ターゲティング広告の回避は困難になっています。Avast AntiTrackを使用することにより、追跡や情報取得可能な相手をコントロールすることで、オンラインにおいてのプライバシーと身元情報の保護ができます。また、定期的なクリーニングで追跡元から閲覧履歴を隠すことも可能です。
Avast AntiTrack Premiumは、PCにインストールするソフトウェアとウェブブラウザの拡張機能であるプラグインの2つの要素で構成されています。本製品は、Chrome、Firefox、Opera、Internet Explorer、Edgeなどのブラウザに対応しています。ブラウザの拡張機能として使うことにより、各ユーザにとって最も使い勝手の良いブラウザを使い続けながら、プライバシーの水準を高めることが可能です。
AvastのCTO兼エグゼクティブ・バイスプレジデントであるオンドレイ・ヴルチェク(Ondrej Vlcek)は次のように述べています。「広告主はクッキーによってユーザを追跡し、より効果的なターゲッティング広告のためにプロフィールを構築してきました。ユーザプロフィールの追跡技術は進化を続けており、サイト利用者を識別するためのブラウザ・フィンガープリントのような方法も登場しています。ブラウザ・フィンガープリントのスクリプトは、画面の解像度、言語、タイムゾーン、プラグイン一覧などをデータ収集者に送り、収集者はこの情報を参考にサイト訪問者を特定することができます。」