デジタルセキュリティおよびプライバシー製品のグローバルリーダーであるアバストは、「Global PC Risk Report 2021」を発表しました。本年次レポートによると、2021年は前年と比べ、世界的に家庭用PCユーザーがサイバー脅威に遭遇するリスクが増加していることが明らかになりました。日本では家庭用PCユーザーの約4人に1人(26%)が何らかのPCマルウェアに遭遇する可能性があり、前年の21%から増加しました(世界平均:29%)。
アバストの脅威インテリジェンス ディレクターであるMichal Salatは次のように述べています。「世界的にマルウェア攻撃のリスクが上昇しており、日本も例外ではありません。コロナ禍においては、多くの人がより頻繁にインターネットを利用するようになり、外出自粛期間中に大切な人と連絡したり、オンラインで懇親会や授業に参加したり、リモートで仕事をしたりするようになりました。しかし、サイバー犯罪者もこの新しい生活様式に注目しており、新型コロナウイルスに便乗した攻撃、セクストーション、スパイウェア、ランサムウェアなど、オンライン活動の増加に伴う様々な脅威が確認されています。」
本レポートでは、家庭用PCユーザーが高度な脅威に直面するリスクについても分析しています。アバストでは、シグネチャ、ヒューリスティック、エミュレーター、URLフィルタリング、メールスキャンなど、セキュリティソフトウェアの一般的な保護技術を回避するように設計された、より巧妙または新手のサイバー脅威を「高度な脅威」と定義しています。このタイプの脅威に対して日本の家庭用PCユーザーが遭遇するリスク比は4.3%で、世界平均の5%をわずかに下回る結果でした。
日本において、家庭用PCユーザがサイバー脅威に遭遇する危険性が高い地域は、以下の通りです。
全ての脅威 | 高度な脅威 |
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サイバー脅威のリスクが最も高い国
世界の家庭用PCユーザーが何らかのマルウェアに遭遇するリスクは29%で、前年に比べて約5%増加しています。また、ユーザーが「高度な脅威」に遭遇する可能性は5%となっています(前年は4.6%)。
また、中東、アジア、アフリカ、東欧など、社会的・政治的に紛争が多い地域では、オンライン上でもリスクが高まっています。
家庭用PCユーザーが脅威に遭遇する危険性が最も高い国は、以下の通りです。
全ての脅威 | 高度な脅威 |
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本レポートは、2021年3月16日から2021年4月14日までの30日間で発生したサイバー攻撃の概要を示しており、ユーザーや企業が世界や各国で直面している一般的なリスクを明らかにしています。
レポートの全文(英語)はこちらでご覧いただけます。
世界と日本のリスク比率を示したマップの画像は、こちらでご覧いただけます。
調査方法
本レポートのデータは、2021年3月16日から2021年4月14日にアバストの脅威検出ネットワークから収集しており、アバストが脅威からPCユーザーを保護した件数を表しています。統計として意味のあるデータを提供するため、データ収集を行ったすべての地域において、該当期間中にサイバー攻撃を受けた家庭用PC 1万台以上のサンプルを確保しました。データは、高度なサイバー攻撃を含む全てのサイバー脅威を調査対象とし、世界中の家庭用PCユーザにおけるリスク比を測定しています。
本レポートにおけるリスク比は、「1つ以上のサイバー脅威をアバストがブロックしたPCの数」÷「30日間でアバストが保護したPCの数」で計算しています。
前年との比較には、2020年3月16日から2020年4月14日までのデータを参照しています。