デジタルセキュリティ製品のグローバルリーダーであるAvastは本日、世界のWindows 7、8、10搭載の家庭用PCの20%がサイバー脅威のリスクにさらされていると発表しました。最もリスクの高い上位3か国はアフガニスタン、イラン、中国で、ビジネス用PCがサイバー脅威に直面するリスクが高い上位3か国はパキスタン、ベトナム、中国でした。
これは、Avastの脅威検出データベースを分析した「Avast Global PC Risk Report 2019」(英語)によって明らかになったもので、Windows 10搭載の家庭用PCは「高度なサイバー攻撃」を受ける可能性が最も高いことが判明しました。「高度なサイバー攻撃」とは、URLフィルタリング、メールスキャン、シグネチャ、ヒューリスティック、エミュレータなどのセキュリティソフトウェアの一般的な保護技術を回避するよう設計された未知のサイバー脅威を指します。
その一方、最も安全なWindowsのバージョンは、Windows Vistaでした。この理由としては、Windows Vistaの使用率が世界で約2%まで低下しているため、サイバー犯罪者にとって魅力的な標的ではないことが挙げられます。家庭用Windows Vistaに対する脅威の割合は、すべてのサイバー脅威に対して10%未満で、高度なサイバー脅威では2%でした。ビジネス目的で利用されているWindows Vistaも同様で、何らかのサイバー攻撃を受ける可能性は7%、高度なサイバー脅威の可能性は1%でした。
Avastのセキュリティ・エバンジェリスト、ルイス・コロンスは、次のように述べています。「サイバー犯罪者は、消費者のデジタルセキュリティに対する認識が不十分であることを利用して、家庭用PCユーザの行動につけ込むサイバー脅威を創出しています。一方、企業では通常、閲覧ポリシーを制限し、ITチームがネットワークの安全性を確保しようと尽力しています。家庭では、企業と同等のセキュリティ環境を備えるのは難しく、気づかないうちに非常にリスクの高いオンライン行動に関与してしまいます。」
日本の家庭用PCの17%、およびビジネス用コンピュータの11%がウィルス感染の予備軍
「Avast Global PC Risk Report 2019」によると、日本の家庭用PCの17%がウィルスに感染するリスクにさらされており、4%はより高度なサイバー攻撃の標的となる可能性があります。また、日本のビジネス用PCの11%が感染のリスクに、そのうち4%が高度なサイバー攻撃などの脅威にさらされています。
家庭用PCにおいて、サイバー脅威に遭うリスクが高い上位10ヵ国:
- アフガニスタン (39%)
- イラン (38%)
- 中国 (37%)
- エチオピア (36%)
- パレスチナ (35%)
- エジプト (34%)
- ベトナム (33%)
- マダガスカル (33%)
- ラオス (32%)
- ミャンマー (32%)
ビジネス用PCにおいて、サイバー脅威に遭うリスクが高い上位10ヵ国:
- パキスタン (36%)
- ベトナム (36%)
- 中国 (32%)
- インドネシア (30%)
- 韓国 (28%)
- フィリピン (26%)
- カタール (25%)
- ベネズエラ (24%)
- マレーシア (23%)
- ペルー (23%)
調査方法
本レポートのデータは、2018年8月11日から9月9日にAvastの脅威検出ネットワークから収集されています。当データは、統計として意味のあるデータを提供するため、データ収集を行ったすべての地域で、該当期間中にサイバー攻撃を受けた家庭用PC 1万台以上とビジネス用PC 1000台のサンプルを確保しました。データは、高度なサイバー攻撃を含む全てのサイバー脅威を調査対象とし、世界中の家庭用PCユーザおよびビジネス用PCユーザにおけるリスク比率を測定しています。
本レポートにおけるリスク比率は、「1つ以上のサイバー脅威をAvastがブロックしたPCの数」÷「30日間でAvastが保護したPCの数」で計算しています。
Avast脅威研究所は、Windows OSの感染を目的として設計されている高度なマルウェア攻撃を検知し、防御しています。
(以上)