プレス リリース

アバスト、インテル設立の「Private AI Collaborative Research Institute」に参画

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*本リリースは米国カリフォルニア州レッドウッドシティで現地時間2020年12月3日に発表されたプレスリリースの抄訳版です。原文はこちらをご参照ください。

デジタルセキュリティおよびプライバシー製品のグローバルリーダーであるアバストは本日、AIソフトウェア定義型のセキュアなコンピューティングハードウェア・サービスを提供するBorsettaとともに、インテルが設立する「Private AI Collaborative Research Institute(プライベートAI共同研究機関)」への参加を発表しました。この新たなコラボレーションは、分散型AIのプライバシーと信頼性を強化するテクノロジーの発展と開発を目標に掲げています。

Private AI Collaborative Research Instituteは当初、インテルの大学研究&コラボレーション・オフィス(URC)によって設立されたもので、このたびアバストとBorsettaの2社を招聘する形で、研究機関のコラボレーションの可能性を拡大しました。各社は今年、リサーチ・プロポーザルの募集を行い、プライベートAI共同研究機関の支援による研究プロジェクトの第1弾として、以下の8大学を対象に9件のプロジェクトを選定しました。

  • カーネギーメロン大学(米国)
  • カリフォルニア州大学サンディエゴ校(米国)
  • 南カリフォルニア大学(米国)
  • トロント大学(カナダ)
  • ウォータールー大学(カナダ)
  • ダルムシュタット工科大学(ドイツ)
  • ルーヴァン・カトリック大学(ベルギー)
  • シンガポール国立大学(シンガポール)

Private AI Collaborative Research Instituteは、社会における現実の課題の解決へとつながる、基礎研究を奨励・支援し、AI開発への倫理的なアプローチの導入に専念していきます。AI機能を分散化し、AIアナリティクスをネットワーク・エッジに移すことで、3社は孤立させられていたデータの解放と、プライバシーとセキュリティの保護、効率性の維持を目指します。

Private AI Collaborative Research Instituteは、今日の産業や社会が直面する数多くの課題の克服を目指します。代表的な課題を以下に抜粋します。

  • トレーニング用のデータは、隔離されたサイロに分散しており、中央管理型のトレーニングではアクセスできないケースが往々にしてあります。
  • 単一の信頼できるデータセンターを必要とする今日のソリューションは脆弱です。中央管理型のトレーニングの場合、収集からクラウドに至るどこかの段階でデータを改ざんすることで、攻撃は容易に行なえます。とはいえ、参加者同士が潜在的に信頼しあっていない枠組みで、分散型のセキュアなトレーニングを提供するフレームワークは今のところ存在しません。
  • エッジでのデータは頻繁に変更されるため、中央管理型のモデルは、すぐに陳腐化します。現状として、収集、トレーニング、展開のバッチサイクルは頻繁には行われず、モデルが時代遅れになることもあります。差分の再トレーニングを継続的に行うことは不可能です。
  • 中央管理型のコンピューティング・リソースは高コストで、通信やレイテンシによって圧迫されます。
  • 複数の分散型エッジデバイスを対象に、アルゴリズムをトレーニングする手法としては、フェデレーテッド機械学習がありますが、これには限界があります。今日のフェデレーテッドAIは、エッジでのデータアクセスに対応する一方、正確性、プライバシー、セキュリティを同時に保証することは不可能です。

アバストの最高技術責任者であるミハル・ペコウチェック(Michal Pechoucek)は、次のように述べています。「アバストの経験豊富なAI研究チームと、チェコ工科大学(CTU)のキャンパス内に設立している、アバストAI/サイバーセキュリティ研究所(AAICL)を通じ、当社の科学研究チームはすでに、AI、ML、サイバーセキュリティの交差する分野で目覚ましい成果を達成しています。産学の連携は、倫理的で責任あるAIなど、現代の大きな課題に取り組む上で鍵となります。AIの能力と規模が拡大を続ける中、実際に行動が求められる段階に到達しています。インテル、Borsettaとの協業を通じ、AIの可能性を余すところなく引き出し、個人と個人情報のセキュリティを維持できることを嬉しく思います。」

Borsettaは、AIの支える未来のハイパーコネクトな世界をサポートするための、プライバシー保護の枠組み推進において確固たる信念を持っており、同機関への参画を決定しました。BorsettaのCEOであるパメラ・ノートン(Pamela Norton)は、次のように述べています。「Private AI Collaborative Research Instituteのミッションは、信頼できるエッジコンピューティング・サービスを通じ、実証可能な方法でデータを保護するという、将来保証型のセキュリティを目指す当社のビジョンと合致しています。信頼は将来の通貨となるため、AI組み込みエッジシステムの設計にあたっては、信頼、透明性、セキュリティが大事であると同時に、製品の本来の目的である人間主導の価値観を発展させる必要があります。」

インテルのシニアフェロー兼インテルラボのバイスプレジデント兼ディレクターのリチャード・ウーリグ(Richard Uhlig)氏は、次のように述べています。「AIは今後も、多くの業界を変革し、影響を及ぼしていくでしょう。ヘルスケア、自動車、サイバーセキュリティ、金融、テクノロジーの業界では、人々の生き方すら変える力になるはずです。そのため、責任あるセキュアなプライベートAIの研究は、AIの真の可能性を実現する上で不可欠な要素です。Private AI Collaborative Research Instituteは、人を第一に考え、個人の安全とセキュリティを維持するという、倫理原則に基づき、テクノロジーの発展に取り組んでいきます。私たちを取り巻く世界に対するAIの本当の影響を見極めるべく、当社はアバスト、Borsettaにミッションへの参加をお願いしました。AIの潜在的な負の側面や危険性を軽減するため、彼らを私たちの一員として迎えられることは、大きな喜びです。」

研究機関に関する詳細と、今後の研究については、以下をご覧ください。

https://www.intel.com/content/www/us/en/research/blogs/private-ai-collaborative-research-institute-launch.html

 

Borsettaについて:

Borsettaは、セキュアで信頼できる分散型のAI/プライベート演算をエッジ部で実現するテクノロジーのパイオニア企業です。Borsettaは、自動運転/ミッションクリティカル・システム向けに、アクセラレーション対応のセキュアなAIエッジ・ソリューションを提供しており、セキュアな処理、プライバシー、人工知能のアクセラレーションをエッジ部で迅速に導入することで、物理的な世界とデジタルシリコンの世界をつないでいます。同社は実績あるデジタルツインスレッド型の設計プロセスを専門としており、信頼できる分散型AIエッジの導入を担当する、シリコン・アーキテクチャや自動運転デバイスに最適化されたミッション/シナリオを完全に相関化しています。Borsettaは、最先端のセキュアなマイクロチップ技術の設計や、分散型AIサービスを提供しており、業界をリードする半導体/ソフトウェア企業と提携し、セキュアなAIエッジ処理とプライバシー保護の枠組みを推進しています。詳細については、www.borsetta.ioをご覧ください。